症状
妄想性、統合失調質、統合失調型、反社会性、境界性、演技性、自己愛性、回避性、依存性、強迫性人格障害に分類されます。これはDSM-4によるものですが、ICD-10においてもほとんど似たようなものになっています。タイプは分けられていますが、これらは単独で発症するよりも重複して出現することが多いと言われています。
原因
性格は先天的なもの以外に、育った環境にも影響を受けます。青年期に達する頃には人格も安定しますが、この時に普通とは異なる傾向があり、しかも持続するものであれば、人格障害(じんかくしょうがい)とされます。つまり、普通とは違う性格傾向に起因して本人が苦痛を感じ、或は周囲の人間が迷惑を蒙っている場合を言います。しかし、統合失調症や躁うつ病などを発症した場合、幼少の頃の頭部の外傷に起因する性格の異常などは、本疾患とは異なるものとして処理されます。人格異常を発症すると、対人関係に支障をきたし、日常生活に多彩な不都合を生じます。通常、人間関係を苦手とする人は、他人との間に問題を起こすことはありませんが、人格障害では他人に迷惑をかける場合があります。その一方で、自分に対して悩む人もおり、この場合神経症様の悩みを生じるケースが多いとされます。他人に迷惑をかける人格障害の場合、短期、うそつき、しつこいといった特徴があります。
治療法
タイプによって治療方法も異なりますが、基本的には精神療法が中心となります。ケースによっては抗鬱薬、抗不安薬、抗精神病薬、抗癲癇薬などがサポート的に用いられることもあります。尚、自傷行為の可能性がある場合などは入院措置がとられることもあります。