妄想性障害

症状

成人に達した初期から他人への不信があり、人に利用されていると思い込みます。本疾患は、元来、妄想性人格障害(もうそうせいじんかくしょうがい)が根底にあり、これらの症状を呈します。軽く見られていると解釈すれば、即反応する傾向にあり、悪気のない言葉などに対しても自分への脅威があると考えます。また恨みを持ち続ける傾向にあります。

原因

思い込みが一つ以上存在し、これが一ヶ月以上続くものを妄想性障害(もうそうせいしょうがい)と言います。人に後をつけられるや愛する人に裏切られるといったものが良く知られていて、いずれも通常の生活で起こり得るものを孕んでいます。嫉妬型、色情型、身体型、被害型、誇大型などに分類され、嫉妬型は恋人などが浮気していると思い込みます。色情型では恋愛関係が自分と他人の間で生じている妄想が主軸となります。身体型は良く知られるもので寄生虫感染といったものがあります。これは妄想上の身体疾患の形式を辿ることがあります。被害型では、誰かに陥れられる、誰かに見られているといった妄想を抱きます。誇大型では、自身に高い能力があると思い込みます。

治療法

治療者と本人の関係に重点が置かれ、これが治療に有用とされます。抗精神病薬は症状を抑制することもありますが、通常使われません。稀に妄想が高度となりますが、多くは本疾患から重症化した障害に達することはありません。また、仕事などの日常生活にもあまり差し支えがないと言われています。