強迫神経症

症状

良く知られるものでは、鍵の閉め忘れやガス栓の閉め忘れが気になって、繰り返し確かめに戻ってしまう行為があります。また、手の洗浄をいつまでも行うといった行動も広く知られています。つまり、くだらないことと理解しているにも関わらず、頭の中に常時それが浮かんでいたり、意味がない、合理性を欠くと認識しているのにも関わらず、特定の行動を停止できないといった症状が特徴的です。

原因

強迫的な性格傾向がもとより備わっているためとも考えられていますが、ハッキリとした原因は分かっていません。これは強迫的性格傾向を誰でも体験するためであって、この傾向が存在するからといって必ず発症するものでもないためです。一般には、精神的ストレスなどが原因ではないかとも言われています。その他、セロトニンといった物質の因果関係も指摘されています。強迫神経症(きょうはくしんけいしょう)とは、特定行為を何度も実施しないと不安になってしまう病態です。止めようと考えても止められず、その行為をしないと落ち着かなくなってしまうものを言います。また自分の意識に関係なく、不快なことが頭の中に呼び起こされ、それを消そうとしても除去することができません。これを強迫観念と言い、明らかに意味のない行為を認識しながら、繰り返し行わずにいられないことを強迫行為と呼んでいます。強迫神経症では、強迫観念及び強迫行為が見られます。

治療法

精神療法と薬物療法を組み合わせて治療が行われます。一般には、抗不安薬が用いられ、これによって不安を除去させます。また、SNRI及びSSRIといった抗鬱薬が利用されることもあります。