クリッペル・トレノーニイ・ウェーバー症候群

症状

誕生時から皮膚の単純性血管腫が見られるケースが多くなっています。稀に両肢へ見られますが、普通は一肢となります。また、広い領域へ及ぶこともあります。年齢を重ねるに伴って強く出現してくるものでは、先天性動脈瘻や被角血管腫、リンパ管腫、先天性静脈拡張症などもあります。更にクリッペル・トレノーニイ・ウェーバー症候群では、脚長差も特徴となります。これは成長と共に強く現れる症状であり、骨や軟部細胞の過剰な成長や肥大に起因するものです。少ないケースで対側に見られることもありますが、多くは同側に発生します。これによって代償性側彎症や跛行などを招きます。合併症では、心不全や合指症、臓器の血管腫などが見られます。尚、Parkes-Weber症候群は、動静脈瘻を随伴させる単独疾患として処理される方向にあり、この病変に起因して静脈瘤、潰瘍、浮腫を二次性に出現させてしまうこともあります。

原因

中胚葉組織の脆さが指摘されていますが、ハッキリとした原因は分かっておりません。この中胚葉組織は血管壁に存在します。

治療法

見た目の悪さからレーザー治療が行われることもあります。また切除術などで、心不全を招く恐れのある動静脈瘻に対応します。骨切術は側彎症や関節症を防ぐ目的で行われます。本疾患は基本的には、対症療法が中心となります。