赤血球破砕症候群

症状

貧血をはじめ、黄疸などを出現させます。また熱の上昇や尿の変色も認めます。

原因

心臓及び大血管異常に随伴するものと細血管障害に随伴するものに分類されます。前者では同種移植弁設置、自家移植弁形成術、非手術性弁疾患、腱索断裂、大動脈狭窄、人工弁設置、異種移植弁設置などが該当します。後者では、血栓性血小板減少性紫斑病、癌化学療法、妊娠並びに分娩後、播種性血管内凝固、血管腫、感染症、行軍血色素尿症、悪性高血圧症、同種骨髄移植後、癌血行性播種、溶血性尿毒症症候群などが該当します。また急性糸球体腎炎、結節性多発動脈炎、ウェーゲナー肉芽腫症、強皮症、アミロイドーシス、SLE、同種移植後における拒絶反応なども該当します。血管腫ではカサバッハメリット症候群、肺高血圧症に関わる叢状病変、巨大血管腫、肝血管内皮種などがあります。尚、血管狭窄といった障害に起因して赤血球が部分的に損傷し、これと共に血管内溶血を出現させることになりますが、赤血球破砕症候群(せっけっきゅうはさいしょうこうぐん)は、これらの病状をまとめて総称するものです。様々な原因から引き起こされます。

治療法

細血管障害に随伴するケースでは基礎疾患に影響を受けます。基礎疾患の治療が遅れたり、それを根治できない場合は見通しも悪くなります。一方、心臓及び大血管異常に随伴するケースで且つ高度であれば手術適応となります。また抗凝固療法が血栓塞栓症を防ぐ目的で実施されます。ただし、多くは症状も軽いとされます。尚、本疾患では原因となる病気によってその治療方法も異なります。