深在性エリテマトーデス

症状

好発箇所は頬や額、上腕、殿部で、脂肪組織の融解や性質の変化で様々な肌の陥没を招きます。表皮は紅斑性であるものの、異常は認められず、皮下硬結を招きます。深在性エリテマトーデス(しんざいせいえりてまとーです)では、時に慢性円板状(DLE)もしくは全身性エリテマトーデス(SLE)の萎縮や潰瘍化といった皮疹を呈します。顔に発生した病変が、美容上もしくは整形上懸念されるケースもあります。

原因

深在性エリテマトーデスは中心となる病変が皮下脂肪組織に存在するエリテマトーデスの特殊なタイプとなります。SLEそのものは多因子疾患であり、その原因は不明です。遺伝的背景に自己免疫を惹起しやすい素因を揃えている場合、ウイルスや薬剤、紫外線、性ホルモンなどの影響を受けて、自己免疫異常が招かれると指摘されています。本疾患では慢性円板状エリテマトーデスを随伴させるケースとこれを伴わず脂肪組織炎症で独立する症例があります。

治療法

内用でステロイド薬が投与されます。またシクロホスファミドなども使われます。通常、深在性エリテマトーデスの予後は良好です。