反復性腹痛

症状

ある種の食物や状況を原因にして何度も発生するものであり、身体的な要因に起因する場合、通常、その発症は前もって推測することができます。子供の場合、便秘、下痢、腹部の腫れ、熱の上昇、嘔吐、排尿の際の違和感、血便、黄疸などを見ることがあります。一方、身体的に由来しないものでは、発症の予測は困難とされます。また腹痛もそれほど強いものではありません。

原因

不安やストレスなどが原因となります。また、基礎疾患が背景にあるなど、身体的な原因から発症することもあります。子供では学童期の10パーセントに見られます。やや女子に多く見られます。尚、反復性腹痛(はんぷくせいふくつう)を引き起こす病気では、ヘノッホシェーンライン紫斑病、食物アレルギー、家族性地中海熱、腹性偏頭痛、遺伝性血管性浮腫、ポルフィリン症、鎌状赤血球といった全身性疾患、子宮内膜症や骨盤内炎症性疾患、尿路感染症、月経痛、卵巣嚢腫など泌尿生殖器疾患があります。また、腸に関わる疾患ではセリアック病やラクターゼ欠乏症、腸重積症、メッケル憩室、膵炎、肝炎、胆嚢炎、裂孔ヘルニア、消化性潰瘍疾患、食道炎、慢性虫垂炎、腸結核などがあり、いずれも本疾患を引き起こす原因となります。

治療法

基礎疾患が認められるケースでは、その治療を実施します。身体的な原因が認められないケースでは多くが心理的原因と推測されるため、それを除去します。痛みには鎮静薬であるアセトアミノフェン及びイブプロフェンといったものが用いられます。また、心理的原因であれば抗不安薬や抗鬱薬が用いられることもあります。