拘束型心筋症

症状

全身の浮腫みは右房圧上昇に起因して現れますが、患者の中にはここで初めて気づくケースも見られます。通常、左房圧上昇が先に示されるため、これに由来して呼吸困難を生じます。重度の症状であれば、疲労感、腹水、黄疸、うっ血性肝硬変などが出現します。いずれも心不全に起因する症状ですが、拘束型心筋症(こうそくがたしんきんしょう)の徴候では、腹痛や動悸、塞栓症、心不全などを示すことになります。

原因

心内膜心筋疾患や好酸球の増加、アミロイドーシスに起因するものもあれば、原因がハッキリ分からないこともあります。間質において線維化が認められます。心室壁厚及びその収縮機能は適正範囲内でありながら、心室拘束型拡張異常と共に拡張期容量が低下します。拘束型心筋症の発症率は非常に低いものとなりますが、その原因は不明とされています。つまり規則性の低下と共に硬化した心室が根本的な異常となります。

治療法

利尿薬を主軸とした治療法が行われます。抗凝固療法及び血小板療法は、塞栓症に適用されます。尚、カルシウム拮抗薬の有効性についてはハッキリとされていませんが、心筋の規則正しい作用の低下を細胞内においてカルシウムが増えてしまったことに起因するとして、その投与に効果があるとの指摘もなされています。