修正大血管転位症

症状

修正大血管転位症(しゅうせいだいけっかんてんいしょう)に関して、聴診においてはⅡ音の上昇が認められますが、これは胸壁に近接する大動脈弁と右室の前上部よりこの大動脈が位置することに由来します。また完全房室ブロック、肺動脈狭窄、心房中隔欠損、心室中隔欠損など合併した疾患の症状を示します。確定診断は心室における造影を心臓カテーテル検査にて実施します。これによって合併した疾患を判断することになります。その他、断層心エコー図においては左部の三尖弁と右側の僧帽弁が確認でき、これらは房室弁の心室中隔への癒着箇所から見られます。更に左胸部誘導のQ波が認められず、右胸部誘導Q波が心電図によって確認できます。

原因

先天性を原因とする疾患であり左室と右室の入れ替わっているのが起因します。右室から大動脈へ左房の血液は移動し、左室から肺動脈へ右房の血液は移動します。血流の障害は、心房中隔欠損、完全房室ブロック、三尖弁閉鎖不全、心室中隔欠損、肺動脈狭窄症などの併発に起因するものとなります。また多くがこういった合併症を出現させています。

治療法

手術によって完全房室ブロック及び肺動脈狭窄、心室中隔欠損症など合併した疾患の治療を実施します。修正大血管転位症の見通しは併発した疾患の見通しと平行します。