狭心症

症状

狭心症(きょうしんしょう)は狭心痛と言われる発作性の胸痛を生じます。この痛みは胸の真ん中付近などが圧迫されるような感じで、その発症位置は人によって微妙に異なります。この症状は慌てて動作した際や緊張時、寒気などをきっかけに見られます。労作性狭心症と安静時狭心症の区別があり、前者は重いものを持った際などに見られる症状です。一方、後者は安静にしている時に見られる症状となります。尚、狭心症は心電図では発見されにくく、その変化は発作時にしか分かりません。

原因

冠状動脈において一過性の血流不足をきたすことが原因となります。発作を生じている際は、胸に圧迫感を感じますが、血流が改善されると何の症状も示しません。これは、冠状動脈硬化に起因して部分的に狭窄してしまっているためで、心臓に負荷を与えた際に生じます。その原因は、喫煙や血液の粘着、負荷のかかる運動、入浴などがあげられます。

治療法

発作には硝酸薬が利用され、ニトログリセリン及びイソソルビドジニトレートなどを使います。通常これらの薬を用いることによって数分で改善が見られます。予防薬ではカルシウム拮抗薬、冠拡張薬、β遮断薬などがあります。強心薬や利尿薬は心不全が見られる場合に用いられます。発作が頻繁に引き起こされるケースでは心筋梗塞を惹起する可能性があり注意が必要とされます。生活面では急な動作を避け、暴飲暴食、過労などを控えます。万が一発作を引き起こした場合は安静を心掛けます。その他、肥満の改善や禁煙、動物性脂質の摂取を避け、塩分とアルコールの摂取制限を行います。更に、糖尿病や高血圧が見られる場合は、その治療もきちんと行います。