大血管転位症

症状

心臓における雑音では、収縮期雑音が認められるケースがあります。これは肺動脈狭窄及び心室中隔欠損に起因するものとなります。また、雑音が認められない場合もあります。合併症として心不全を示すケースや太鼓ばち指及びチアノーゼを呈します。その他、卵円孔開存や肺動脈狭窄症及び心室中隔欠損を併発するケースが見られます。

原因

先天性を原因とする疾患であり、大動脈と肺動脈が入れ替わっているのが特徴となります。このため、生まれた時から重度のチアノーゼを示すことになります。胸部X線では卵形状をした心臓陰陰を映し出し、右室肥大などは心電図で認められます。その他、心臓カテーテル検査や心エコー図などでも異常が認められますが、確定診断には心臓カテーテルが中心となります。

治療法

心房中隔切開術を新生児対象に実施されます。これはバルーンカテーテルを用いたもので、その他セニング法やマスタード法、そしてジャテン法などの心内修復手術などもあります。いずれも乳児を対象としていますが、ラステリ手術では五歳以上を対象にしています。これは合併症として肺動脈狭窄及び心室中隔欠損が認められる場合となります。尚、大血管転位症(だいけっかんてんいしょう)では、手術を行わなければ成人に至る前に死亡します。