顎骨骨折

症状

損傷した骨が動作して開口の際に痛み、噛み締めたりすることが困難になります。折れた部分の周りには痛みと共に腫れが生じます。中でも骨の連なりがすべて断たれたケースでは、かみ合わせの障害が見られ、これを完全骨折と言います。男性のほうが女性より発生しやすく、下顎の方が上顎より骨折しやすくなっているようです。

原因

外傷によって引き起こされるほか、肥大した腫瘍や嚢胞が顎骨に出現したために発生することがあります。また病的骨折を放射線治療から招くこともあります。尚、外傷では交通事故といったものが該当します。

治療法

応急処置ではまず、顎骨と近接する眼及び脳などの障害も確認します。顎骨骨折(がくこつこっせつ)では呼吸困難を引き起こしていたり、意識が無くなっているケースもあるため、これらに対する措置も重要です。傷が口及び顎に見られる場合、最初に粘膜と皮膚の治療を行います。そして応急処置で歯の損傷に対処し、食事管理を実施すると共に感染を防ぐように努めます。また炎症を抑制させ、骨が折れた場所を調べたり、かみ合わせなどを確認します。尚、折れた場所を元に回復させる骨折の整復や固定は後回しになります。これは緊急に対処する必要がないためで、腫れがそこそこ治まってから、状況に応じて手術することになります。