皮膚白血球破砕性血管炎

症状

発熱、筋肉痛、関節痛、体重が減るといった症状を示します。また皮膚症状として丘疹、小水疱、結節、潰瘍、紫斑などを呈します。その他、CRP陽性のほか、白血球数増加、赤沈亢進などが検査で示されます。

原因

細菌感染、薬剤、外来抗原、全身性疾患、悪性腫瘍などが皮膚白血球破砕性血管炎(ひふはっけっきゅうはさいせいけっかんえん)の原因としてあげられます。具体的に細菌感染では、HBウイルス、住血吸虫症、ヒストプラスマ症、溶レン菌感染、伝染性単核球症、カンジダ症、ミコバクテリウム症が該当します。薬剤と外来抗原ではサルファ薬、ペニシリン、アスピリン、昆虫類、除草剤、石油製品、異種蛋白などがあり、全身性疾患では、シェーンラインヘノッホ紫斑病、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、高ガンマグロブリン血症性紫斑病、補体欠損症、原発性胆汁性肝硬変症、慢性活動性肝炎、関節リウマチなどがあげられます。悪性腫瘍では癌をはじめ、多発性骨髄腫や白血病、リンパ肉腫が該当します。男性女性に関係なく、どの年齢でも発症します。本疾患は毛細血管及び細動静脈に血管炎を招くものであり、皮膚に限定したものを指していて、糸球体腎炎及び全身性血管炎を随伴させません。

治療法

重症化したケースでは副腎皮質ステロイド、免疫抑制薬が投与され、また血症交換療法も適用されます。その他、原因が特定される場合は、その治療を行います。