症状

上気道炎が先立って発症し、淡紅色の紅斑が幾つか発生します。境界はハッキリせず、数センチの大きさで、左右対称性に下腿伸側を主軸に生じます。また関節痛や発熱、倦怠感などが随伴することもあります。熱感を有する硬結からなる皮疹は、やや盛り上がって皮膚面に見られます。潰瘍を作ることはありませんが、痛み、或は圧痛が随伴します。皮疹は数週間程度で治癒し、その際、瘢痕を残存させません。多くは成人女性に発症します。

原因

腸管感染症、上気道感染など溶連菌に起因して続発するケースが多いとされます。また、結節性紅斑（けっせつせいこうはん）はウイルス、細菌、真菌を原因とする感染アレルギーが引き起こすことで知られていて、クラミジア症、トキソプラズマ症、ハンセン病、結核なども引き金となります。薬剤が本疾患を引き起こすこともあり、これにはSU剤、サルファ薬などが該当します。更に合併症としてクローン病やベーチェット病、白血病、潰瘍性大腸炎、サルコイドーシスなども見られます。ただ、基礎疾患を認めないケースも多くなっています。

治療法

抗生物質は、細菌感染が明らかになれば適用されます。また原疾患が認められた場合、その治療を行います。ステロイド、非ステロイド性抗炎症薬（NSAID’s）、ヨードカリは高度の炎症症状に対して用いられます。その他、下肢挙上、冷却、安静なども重要となります。