症状
初期段階では小丘疹が生じ、これが突如として数週間で大きくなります。半球状結節若しくはドーム状であり、二センチぐらいの大きさになります。淡紅、暗紅から常色の色調を呈し、弾性は柔らかいものから硬いものまで見られます。男性に多く見られ、ほとんどのケースで顔面に見られます。好発年齢は中年以降で、この場合単発性がほとんどとなります。これに対し若年層では合併症として色素性乾皮症が多くのケースで認められ、多発性がほとんどとなります。丘疹は真ん中に臍窩が認められ、その周りに紅暈が随伴します。大きさの進行は急激ですが、或る大きさに達すると角化が真ん中部分に生じます。ここに大形の角栓を入れ、その後瘢痕を残存させるものの、自然に消退していきます。
原因
長期間に渡って紫外線に晒されることやタール、外傷、ウイルス感染などの影響が指摘されています。尚、ケラトアカントーマでは有棘細胞癌との鑑別を要します。
治療法
生検と共に全摘しますが、病理組織診断が部分的な細胞の生検からつけば、経過観察になることもあります。この場合、自然に消退していくのを待ちます。その他、ブレオマイシン、ステロイド、エトレチナートなどを用いたり、凍結療法や放射線照射などが実施されることもあります。