ウィスコット・オールドリッチ症候群

症状

見た目はアトピー性皮膚炎及び脂漏性皮膚炎に良く似ており、四肢屈側、殿部、頭部、顔面に湿疹が多発します。誕生してから半年までに呈する紫斑と湿疹が肝要となります。また、感染症が何度も発生しますが、これは老化に随伴する免疫不全に起因します。この場合、ヘルペスウイルス感染症や黄色ブドウ球菌感染症、緑膿菌感染、単純疱疹などを発症しやすくなります。ウイルス、原虫、真菌、細菌といった多彩な病原体由来であり、悪化しやすい傾向にあります。臓器出血や血性下痢、そして肺炎、副鼻腔炎、中耳炎といったものが全身に繰り返されます。

原因

WASP遺伝子が正常でないために生じるものですが、WASP蛋白の作用はハッキリ分かっていません。しかし、ウィスコット・オールドリッチ症候群は、T細胞及び血小板の生存或はその働きの活性に関係があると指摘されています。

治療法

感染及び出血に起因し、十歳までの時期において死に至ることが多いとされます。しかし、十歳を超えて生存した場合、長期に渡る生存も見られます。この場合、合併症として悪性リンパ腫や自己免疫疾患を見るケースが多くなっています。尚、アトピー性皮膚炎と同様に皮疹に対処します。また骨髄移植が行われることもあります。