症状
数ヶ月で消えて行きますが、硬結は近接していると癒合して板状を形成したり、瘢痕若しくは潰瘍を形成することがあります。隆起性、瀰漫性、対称性に下腿屈側且つ伸側において暗赤色浸潤性紅斑及び皮下結節を出現させます。中高年層に多く見られ、中でも男性より女性に多く認められます。こういった皮膚病変は、皮疹各病期を入り混じるようにしながら次々に生じることも、単発するケースもあります。尚、バザン硬結性紅斑(ばざんこうけつせいこうはん)の一亜型が結節性血管炎(けっせつせいけっかんえん)となります。
原因
PCR法にて皮膚生検組織を精査すると多くの場合、結核菌が検出されるとの報告が存在していることから、結核菌やその代謝物へのアレルギー反応から発症すると推測されています。しかし、結核を随伴させない症例においてステロイドに効果が認められることから小葉性脂肪組織炎によるものとも指摘されています。これは循環障害を基盤として生じる炎症ですが、いずれの場合も詳細には解明されていません。
治療法
結核に起因するケースでは結核の治療を行います。これによって多くの場合、数ヶ月で改善を示します。結核を除くと、血行改善薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAID’s)が内服で投与されます。この場合、慢性の経過を辿り、難治性となります。そのため、うっ滞を防ぎ、下肢安静が重要となります。重症化した症例ではステロイドが用いられることもあります。