症状
カンジダ肉芽腫の型を辿り、早くから表在性カンジダ症を招きます。また、合併症として多くの症例で内分泌異常が示され、副腎機能低下や甲状腺機能低下症、副甲状腺機能低下症などを出現させます。更にカンジダへの特異抗体は生成され、異常を認めませんが、カンジダ抗原への遅延型皮膚アレルギー反応の鈍化、培養リンパ球増殖反応の減少、サイトカイン生成減少などが示されます。
原因
T細胞においてカンジダ或はこれと同様の抗原性を持つ真菌への応答不全が原因と言われています。慢性粘膜皮膚カンジダ症(まんせいねんまくひふかんじだしょう)は再発性且つ慢性のカンジダ感染を爪や皮膚、粘膜おいて生じます。しかし別の起因菌への免疫機能には異常が認められません。慢性皮膚粘膜カンジダ症はビタミンA欠乏や鉄代謝異常、内分泌異常、免疫異常などを基礎にして発症し、深在性のカンジダ病変を形成します。通常、表在性のカンジダ症ですが、本疾患では皮膚及び粘膜における真皮結合組織にもカンジダが侵入し、慢性肉芽腫を形成します。このため、経過は慢性で長期間に渡って持続する傾向があり、難治性となります。
治療法
抗真菌薬の投与による治療方法が採用されます。また内分泌異常が合併した場合、その疾患に対しても治療を行います。尚、常染色体劣性遺伝をするケースが一部の症例にて認められます。