感染性関節炎

症状

発症は急激であり、発赤、疼痛、熱感、腫脹などが単関節に見られます。また多関節に生じるケースでは敗血症を随伴させている場合が見られます。全身症状では熱の上昇や悪寒を生じ、関節患部は運動の際に顕著な痛みを示します。このため、運動に制限も発生します。障害される関節は、足関節をはじめ、肩や股、膝などとなります。その他、炎症に起因して滑膜の絨毛は浮腫みを生じ、充血状態を示します。また増生も見られ、更に瘢痕化や壊死を一部に認めます。骨及び関節軟骨において障害が進展しますが、これは軟骨基質が分解されるためで、炎症性肉芽組織が関節軟骨の周りに入り込むことに由来します。尚、軟骨基質分解は、関節内に存在する白血球及び細菌から放出される酵素によって生じます。

原因

急性と慢性に分類され、前者は細菌性関節炎若しくは化膿性関節炎と呼ばれます。後者はウイルスや細菌、真菌、マイコプラズマなどに起因する関節炎となります。感染性関節炎(かんせんせいかんせつえん)は、関節内にウイルスや細菌などがそのまま感染する疾患となります。急性細菌性関節炎はその多くが黄色ブドウ球菌に起因するものであり、外傷や手術、血行性、伝播性に感染します。

治療法

起炎菌に有効とされる抗生物質が投与されます。また排膿及びドレナージが実施され、早期に関節切開が適用されます。炎症が治まった後、リハビリテーションが開始されます。