皮膚小血管性血管炎

症状

多形紅斑に良く似た紅斑性病変、蕁麻疹、丘疹、糜爛、紫斑、潰瘍、結節、膿疱といったものが両側下肢にて発生します。また肺浸潤、急性腹症、痙攣発作、心筋炎、頭痛、心外膜炎、脳神経症状、腎炎、胸膜炎といったものが随伴することもあります。

原因

血管炎が免疫活性から生じます。これは細動静脈の血管壁に免疫複合体が蓄積するためです。免疫複合体は、抗原である薬剤をはじめ、ウイルスや細菌などと抗体の間で反応した結果、生じます。Ⅲ型アレルギー反応となります。抗原では悪性腫瘍や別の膠原病なども含まれ、外来抗原ではウイルス、溶連菌、薬剤、化学物質などが該当します。薬剤では、サルファ薬やペニシリンといったものになります。尚、皮膚小血管性血管炎(ひふしょうけっかんせいけっかんえん)は皮膚アレルギー性血管炎、壊死性血管炎(えしせいけっかんえん)、白血球破砕性血管炎(はっけっきゅうはさいせいけっかんえん)とも言われます。

治療法

非ステロイド性抗炎症薬(NSAID’s)、ジアミノジフェニルスルホン(DDS)などが皮膚病変に用いられます。重症化して全身症状を随伴するケースでは免疫抑制薬及びステロイド薬が用いられます。また、保温及び安静、足の挙上は下肢病変に適用し、原因となる感染や薬剤が認められれば、それを取り除きます。