皮膚アレルギー性血管炎

症状

多形紅斑及び蕁麻疹様、皮下及び真皮内における結節、水疱、点状紫斑を中心とする特徴を示し、主に下腿において発症し、瘢痕治癒の経過を辿ります。皮膚アレルギー性血管炎(ひふあれるぎーせいけっかんえん)の報告例では腎病変を併せて発症した症例があります。しばしば関節痛や熱の上昇を認めます。予後良好ですが、経過は慢性に繰り返して発症し、若干女子に多くみられます。組織所見では血管壁に免疫グロブリンが沈着するものの、IgAは関係しないと見られます。また真皮上層において壊死性血管炎を認めます。

原因

壊死性血管炎、つまり免疫複合体沈着性血管炎が考えられるものの、基礎には循環障害が存在するとも指摘されています。一般に下腿血管壁においてアルサス型反応で免疫複合体が沈着することで生じると推測されています。また、ブドウ球菌、マイコバクテリア、B型肝炎ウイルス、溶連菌といった病原体、異種及び自己蛋白などが抗原になると考えられています。

治療法

ステロイド薬、メソトレキセートといった免疫抑制薬、DDS、NSAIDなどが皮膚アレルギー性血管炎の治療に使われます。生活指導では安静。二次感染が皮膚潰瘍部において認められた場合、抗生剤を用います。この場合、内服と共に局所的に軟膏として塗布することもあります。