腎盂腎炎

症状

急性腎盂腎炎(きゅうせいじんうじんえん)と慢性腎盂腎炎があります。急性の場合、背部において左右いずれかの痛みや発熱、吐き気、嘔吐などが見られます。また、白血球によって尿は混濁します。更に膀胱炎に続発したものは、頻尿や排尿の際の痛みなどが示されます。慢性のケースでは、側背部の痛みや微熱、食欲不振、倦怠感といった症状を示します。風邪とよく似ているため、気づかない場合が多いとされます。

原因

細菌感染が原因となっており、連鎖球菌、ブドウ球菌、大腸菌といったものがこれに該当します。多くは膀胱へ尿道より細菌が侵入します。そして膀胱尿管逆流症によって尿が膀胱より腎臓へ逆流することに起因します。この病気は先天性に由来するケースがほとんどとされていますが、膀胱及び尿道において尿の流れが障害されることに起因する場合もあります。

治療法

急性の場合、一週間から二週間程度、抗生物質の投与による治療法が行われます。この際、尿の細菌培養検査を実施して症状に有効とされる抗生物質を用います。また、症状が改善されても確かな結果が認められるまでは、その利用の中止を控えるべきとされます。大抵一週間程度で治療効果が現れるとされます。尿量を増加させるため多めに水分を補給します。慢性の場合は、元となる疾患、例えば尿路結石や前立腺の障害、尿道狭窄といった病気を治療します。その際、抗生物質が利用されます。急性と同じく、症状の改善が見られても注意が必要とされています。