症状
腎杯結石(じんぱいけっせき)では通常、これといった症状は無く、あったとして背部において鈍痛を感じるぐらいのものとなります。腎杯結石及び腎盂結石といったものには痛みがほとんど示されませんが、これらの疾患は尿路の流れを遮断しないためです。
原因
腎臓には腎杯が15個前後ありますが、この腎杯のいくつかにカルシウムタイプの結晶が発生することが原因となります。この結晶はまず腎杯に付着して、大きくなると結石を形成していきます。結石が出来上がるとこれが腎杯より剥がれ落ち、腎盂へ下っていきます。この際、腎盂尿管の細い部分で詰まると腎盂結石と言い、そこを通り過ぎて尿管で詰まれば尿管結石とといいます。何度も再発しやすい傾向にあり、尿中に結石が一つ排泄されると、腎臓には幾つかの結石が発生しているものと考えられています。結石には、シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウム、MAP、尿酸といったものがありますが、この中で一番発生しやすいカルシウム系結晶はシュウ酸カルシウムとなっています。大半の人がこのカルシウムによって腎結石症を引き起こします。尚、結石症を患っている方は高カルシウム尿症であるかどうかを精査する必要性があります。この高カルシウム尿症は、その大半がシュウ酸カルシウム結石症を患った方に見られるからです。
治療法
腎杯結石及び腎盂結石(じんうけっせき)をまとめて腎結石症(じんけっせきしょう)と言います。元となる疾患があり、且つ予防や治療が行えるケースでは、内科的治療が大切になってきます。高い確率で発症する疾患の一つで、症状では激しい痛みを訴えることもあります。こういったケースでは手術を行うこともあります。