クローン病

症状

クローン病(くろーんびょう)では、腹痛の他、発熱や下痢、体重減少、痔ろうなどが示されます。また消化管において様々な箇所に炎症が見られます。本疾患は右側結腸及び回腸末端部に多発する傾向にあり、病変の範囲やその発生箇所によって病名も複数に分類されています。狭窄及びろう孔が見られますが、これは炎症が腸壁全層に至るためです。また縦走潰瘍なども見られます。

原因

明確な原因はハッキリと分かっていませんが、免疫システム異常に起因するのではないかと示唆されています。またウイルスや細菌、食物などもその因果関係を指摘されています。最近では患者数も増えてきており、男性でしかも若年層に多く見られる疾患となっています。

治療法

まず経腸栄養で栄養チューブを利用し、中心静脈栄養などによる治療方法が実施されます。また5-ASA、サラゾピリン、副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬などが栄養療法に付随します。高カロリー補う高カロリー輸血なども一つの治療法となっており、こちらはカテーテルを静脈に入れて行います。手術適応は、合併症である狭窄や出血が見られた場合となっており、疾患部を切除します。この際、広範囲に渡る切除は適用されず、あくまで疾患部である小範囲の切除のみとなります。術後の見通しは良いとされていますが、再発率が非常に高くなっています。ただし、大半は社会復帰されているため、特に問題はないとされます。近年ではこの栄養療法を在宅で実施されるケースも見られます。