グロムス腫瘍

症状

血管を包むようにグロムス細胞が見られ、平滑筋細胞が増えます。この細胞は周皮細胞由来で、デスミン及びミオシン染色で陽性に染色されます。グロムス腫瘍は、単発型及び多発型に分類され、前者は神経線維が多く、皮膜に腫瘍が包まれています。後者は、海綿状に血管腔が広がります。また、本疾患はその多くが単発型であり、硬い結節を有し、径一センチぐらで、色調は紫紅色ないし暗紅を呈します。顕著な疼痛を冷水或は圧迫によって引き起こす傾向があり、強い疼痛を招きます。好発部位は爪甲下で、二十歳以降の成人に見られます。一方、多発型では全身性且つ散布性に腫瘤を発生させ、少ないケースで序列性に見られます。色調は青色ないし常色であり、大きさは径一センチぐらいの、無症候性となります。

原因

過誤腫であり、これはグロムス細胞増殖に由来します。

治療法

外科的に切除する治療方法がとられます。腫瘍は爪甲下に呈することもあり、この場合、爪下外骨腫との区別が必要です。その他、鑑別を要するものでは、青色ゴムまり様母斑症候群、海綿状血管腫などがあげられます。