乳房外ページェット病

症状

女性より男性の方が発症率が高く、中でも高齢者に多く見られます。色調は鮮やかな紅色で、浸潤性局面を呈します。痒みを随伴させることが多く、臍の周りや腋窩、排泄口周囲などに認められることもありますが、大抵は外陰部に見られます。次第に病変は広がり、その周囲にメラニンを沈着させることもあります。乳房外ページェット病(にゅうぼうがいぺーじぇっとびょう)は、基底膜を壊して小腫瘤が病変個所に見られるものを言います。所属リンパ節転移は悪化した症例で見られ、見通しも悪くなっています。尚、本疾患は乳房ページェット病と良く似た外観を呈します。

原因

排泄口における粘膜胚細胞もしくはアポクリン汗器官細胞に出現した腺癌と表皮細胞原発とする考え方がありますが、ハッキリしたことは分かっていません。尚、鑑別を要する疾患では、カンジダ症、ボーエン病、増殖性天疱瘡、陰部白癬、湿疹、ヘイリーヘイリー病などがあります。

治療法

基本的に広い範囲に渡って外科的に切除する治療方法がとられます。この場合、数センチ程度の正常皮膚を含んで、病巣部と共に切除します。その他、X線照射による治療法が行われることもあります。