蜂窩織炎

症状

初めは局所的な熱感や腫脹、境界のハッキリしない紅斑を四肢や顔面に出現させます。突如として高度な浸潤を示し、痛みを生じます。次第に浸潤は吸収されて改善を示しますが、軟化性の膿瘍を真ん中部分でつくるケースも見られます。進行した場合、敗血症や壊死性筋膜炎を見ることがあります。その他、蜂窩織炎(ほうかしきえん)では全身症状である関節痛や頭痛、悪寒、熱の上昇なども随伴します。

原因

乳幼児ではインフルエンザ菌が病原菌になるケースもありますが、多くは黄色ブドウ菌が中心となります。またA群β溶血性連鎖球菌も本疾患を招く原因になります。足白癬や外傷、毛包炎、皮膚潰瘍などから続いて発症する経皮性侵入に由来しますが、中には侵入経路の分からないケースもあります。その他、リンパ浮腫や静脈循環不全を限局性に生じた場合、これらが引き金となる場合もあります。

治療法

薬剤ではセフェム系抗生物質が用いられます。これを点滴や静注若しくは内服によって投与しますが、局所の安静も重要です。尚、鑑別を要する疾患では、結節性紅斑、丹毒、血栓性静脈炎、壊死性筋膜炎、帯状疱疹、虫刺症などがあります。