上咽頭癌

症状

耳の異常や出血などを生じます。発見もこれらの症状によることが多く、大抵、頸部腫瘤として見つかります。女性より男性の方が多く、発症率も数倍になっています。人種では中国系の人に多く見られ、中国南部、台湾、香港をはじめシンガポールなどにも認められます。

原因

EBウイルスの影響が示唆されていますが、ハッキリしたことは分かっていません。上咽頭癌(じょういんとうがん)の出現部位は、アデノイドとなります。尚、中咽頭癌(ちゅういんとうがん)は、扁桃とその周りに発生することが多くなっています。原因は、アルコールやタバコ、感染といった持続性の悪影響もあると言われており、舌癌及び口腔癌と同様とされます。下咽頭癌(かいんとうがん)は、鉄欠乏貧血に続いて発症することがあり、この場合、女性に多く見られます。また、アルコールを多飲する人に多くなっています。

治療法

所属リンパ節郭清手術と共に放射線療法が、上咽頭及び頸部リンパ節転移に有効とされています。ただ、遠隔転移も多く見られるため、これを防ぐ、或いはコントロールする目的で免疫療法及び化学療法が併用されます。尚、中咽頭癌では手術と共に化学療法及び放射線療法が併用されます。下咽頭癌は、主に手術が中心となりますが、集学的治療も実施されます。