症状
疼痛や痺れ感、冷感を伴う指趾における血管攣縮で、動脈及び小動脈において生じます。長い期間を通して繰り返して発症する性質があり、蒼白から紫といった色調変化をきたします。悪化すると壊死から壊疽を引き起こします。発作性の攣縮であり、発生から数十分で暖めると改善します。
原因
元となる病気が原因であり、その一症状として出現します。発作性ヘモグロビン尿症、骨髄増殖性疾患、多血症といった血液の病気。ニコチン、ブレオマイシン、エルゴタミン、重金属などによる中毒。膠原病、粘液水腫、心臓の病気。特発性壊疽、動脈塞栓、閉塞性動脈硬化症といった動脈閉塞。反復運動。以上の例がレイノー現象を引き起こす要因になります。尚、レイノー病は元となる病気がないのにレイノー現象を引き起こす病態で、本疾患とは異なります。本症の約半数の患者に見られ、こちらの原因はストレスや寒さなどです。
治療法
基礎疾患の治療が重要となります。また、カルシウム拮抗剤や交感神経α遮断薬、プロスタグランジン、ノルアドレナリン抑制薬といった血管拡張薬も使われます。その他、血漿交換療法や交感神経節ブロックなどが採用されることもあります。尚、レイノー病では、血管拡張薬や抗血小板のほか、精神安定薬なども使われます。また、なるべく寒さを避け、暖めることが重要となります。