糖尿病性壊疽・潰瘍

症状

神経痛の様な疼痛、肢端紫藍症並びに四肢の冷感を生じ、これに連なって水疱や紅斑が足や手指に発現します。また境目のハッキリしない壊死巣が見られ、時に黒っぽい難治性潰瘍化を招きます。糖尿病性壊疽若しくは潰瘍(とうにょうびょうせいえそ・かいよう)では、主幹動脈において突然閉塞を招くと壊死を生じます。その他、糖尿病と同時に発現する血管及び皮膚病変では、糖尿病性潮紅、Kyrle病、糖尿病性水疱、澄明細胞汗管腫、前頸骨部色素斑、反応性穿孔性膠原病、Dupuytren拘縮などがあります。更に合併を招き易い病気では、糖尿病性脂肪類壊疽、口腔症状、播種性環状肉芽腫、糖尿病性浮腫性硬化症、Glucagonoma症候群、糖尿病性黄色腫などがあります。

原因

もともとの原因は中小血管内膜において閉塞や肥厚、狭窄などです。しかし、糖尿病性壊疽及び潰瘍では、糖尿病性神経障害が重なっており、時に二次感染や外傷などに誘引され潰瘍化が生じます。こういった外的要因は二次感染などのほか、熱傷といったものでも対象となります。

治療法

プロスタグランジンE1などの血管拡張薬を用いるほか、糖尿病の治療が重要となります。また、血行再建や切断、或いはデブリドマンといった外科的な治療を壊疽に対して実施することもあります。その他、綺麗にすることを心がけ、皮膚の損傷を避けることも大切です。