症状
Fontaineでは一度で軽い痺れや冷感を四肢末端に生じます。二度ではある一定以上の歩行ができなくなる間欠性跛行を示し、三度では安静の際の疼痛が生じます。四度では末端に行けば行くほど潰瘍形成を発生させやすく、虚血も酷くなっていきます。また皮膚は腫脹し、蒼白となります。更に末端動脈においての拍動は触知しにくくなります。
原因
粥状硬化が四肢動脈において生じることが原因となります。このため、皮膚の疼痛や蒼白、そして潰瘍を生じやすくなりますが、これらは末梢における虚血に由来します。閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)では高血圧或は糖尿病といった基礎疾患が背景に認められるケースが多くなっています。尚、閉塞性血栓血管炎(へいそくせいけっせんけっかんえん)でも潰瘍などを生じますが、本疾患と異なり抹消動脈において拍動に触れるケースが多いとされます。また、タバコを吸う人で若い男性に多く見られます。その他、腰部脊柱管狭窄症などでは間欠性跛行を呈し、本疾患との鑑別を要します。
治療法
Fontaineの分類による一度ないし二度では、薬物療法と共に運動療法などが中心となります。薬物では血栓阻害薬、血管拡張薬などが用いられます。悪化した症例では、外科的治療が実施されることもあり、これには血行再建術やステント留置などがあげられます。しかし、最悪の場合、四肢切断を余儀なくされるケースもあります。