症状
五十mg/dl以下はいわゆるほろ酔い状態で、陽気になったり顔面紅潮などが現れます。百五十mg/dl以下では陽気に加えて多弁や感情失禁を招き、軽度の酩酊状態となります。二百五十mg/dl以下では麻痺や興奮、運動失調、判断力低下を招き、いわゆる酩酊状態となります。四百mg/dl以下では低体温、構音障害、意識障害を生じ、泥酔状態となります。これ以上になると、血圧低下や呼吸抑制、昏睡などを示し、死に至ることもあります。また、低マグネシウム血症や低カリウム血症、低血糖、ケトアシドーシス、乳酸性アシドーシス、心機能不全、ショックなどを見ることもあります。
原因
一気飲みなどによって引き起こされるケースが多く見られ、年末年始などは急性アルコール中毒が増加傾向になります。つまり、短時間で大量のアルコールを摂取することによって引き起こされます。尚、わが国ではアイソザイムALDH2の不活性を遺伝性にもっているケースが多いと言われています。これがアルコールに対する弱さを生じていると言われています。
治療法
軽い普通酩酊では、経過観察となります。一方、泥酔に起因する昏睡若しくは意識混濁を見る場合は、胃洗浄と共に下剤が用いられます。またドパミンが尿の排泄を促す目的で利用されたり、アルコール代謝を促進させる目的でビタミンB1が投与されることもあります。重症化したケースでは血液透析が実施されることもあります。