神経性食欲不振症

症状

過食或は食物を食べることを自分以外の人に強要する、隠れ食い、盗み食い、嘔吐、拒食、低カロリー食を選ぶなど、食行動に異常が認められます。また痩せや肥満をはじめ、低血圧や低体温、皮膚乾燥、味覚障害、無月経、浮腫、産毛増加、脱毛、貧血、脱水、亜鉛欠乏、除脈、骨粗鬆症、唾液腺腫脹、疲労感、高脂血症、低血糖、不整脈、電解質異常、脳萎縮、肝機能障害、不整脈、白血球減少、汎血管内凝固症候群などを随伴させることもあります。更に摂食障害に起因する孤立、不登校、不安、抑鬱、アルコール依存、活動亢進など精神症状を出現させることもあります。神経性食欲不振症(しんけいせいしょくよくふしんしょう)は痩せ型に対する価値や、肥満への蔑みといった社会的傾向或は食物が豊富に存在すること、そして依存若しくは強迫的心理要因などが原因となります。またセロトニンやレプチン、ニューロペプチドY、バソプレシン、コルチコトロピン放出ホルモンなどその働きに異常がある場合も引き起こされます。

原因

自分の身体への悲観、痩せることの願望、体重が増えることに対する異常なまでの否定的見解などが原因しており、男性より女性の方に圧倒的に見られ、若者層に多く見られます。摂取カロリー、その量に対する制限や異常なまでの多量な摂取、自ら嘔吐を引き起こしたり、薬物など利尿薬や下剤などを不適切に使用する異常行動が見られます。

治療法

身体的異常を正すことと共に自発性の適切な食行動を保持できるようにすることが治療の目的となります。入院は、治療を行うにあたって周りの人間の協力が期待できないケース、長期間に渡る嘔吐と過食が見られるケース、高度な身体的異常が認められるケース、社会関係若しくは家族関係を保てないケースにおいて必要とされます。