症状
通常は軽度の動悸及び呼吸困難程度で、一般的な日常生活を送るのには特に問題ないとされます。その他の自覚症状では、頭痛、喀血、浮腫、胸部痛、失神などを引き起こすこともあります。尚、加齢に伴って心不全、不整脈、チアノーゼ、脳血管障害、呼吸困難を示すようになります。更に全身麻酔を利用した手術のリスクも上昇していきます。
原因
動脈管開存症、心室中隔欠損症、心房中隔欠損症といった疾患において重度の肺血管閉塞或いは肺高血圧を併発したケースで、肺へ流れる静脈血が部分的に全身へ流れる動脈血に混じってしまうことが原因となります。手術によって欠損孔を閉じると肺高血圧に起因して死に至ります。
治療法
根本的に治すには肺移植による治療法しかありません。強心薬及び利尿薬は心不全に適用し、酸素吸入を行います。早期に治療を実施し、合併症を防ぐことが主軸で手術は行いません。アイゼンメンゲル症候群では、赤血球数と共にヘモグロビン量が増えるのが良いとされていて、仮にヘモグロビン量が増えなければ鉄剤を利用します。また妊娠及び出産を避け、全身麻酔も控えます。この病気による死亡例では、手術が行われた場合や出産、脳梗塞、脳膿瘍、心不全などであるケースが多いとされます。その年代は40歳ぐらいとされていて、もともとアイゼンメンゲル症候群においては手術や出産などに対する耐性がありません。尚、各手術が禁じられることに関しては、心臓へ戻ってきた血液が滞るためであり、これによって急に心不全が悪化することに起因します。