劇症肝炎

症状

吐き気や全身の倦怠感、食欲不振といった症状を示します。また黄疸も現れますが、上記の症状も残存します。更に肝性昏睡も見られます。その他、肝萎縮や肝性口臭、出血傾向が見られます。

原因

ウイルスに起因するものと薬物を原因とするものがあります。ただ、ハッキリ原因の分からない場合も多く見られます。劇症肝炎(げきしょうかんえん)は、意識障害といった症状を随伴させ、突如として肝細胞が広範囲に渡って壊される病気です。これによって急激に肝不全状態を引き起こします。日本ではウイルスによるものが大半であり、劇症化して進行すると致死率が非常に高くなります。通常の急性肝炎が劇症化する原因は分かっていません。劇症肝炎は黄疸と共に、全身倦怠感、発熱、吐き気などの肝機能低下に起因する症状を示し、次いで肝性昏睡を引き起こします。脳症は十日以後に発症するものと十日以前に発症するものがあります。前者は急性型であり、後者は亜急性型となります。

治療法

血液濾過透析法、血漿交換法、グルカゴンインスリン療法、そして副腎皮質ホルモン薬などによる薬物療法が行われます。これらの治療方法で改善が見られないケースでは肝移植を行うこともあります。尚、血液濾過透析法はいわゆる血液透析を改良したものであり、血漿交換法は健全な血漿と入れ替える治療法となります。