症状
呼吸困難、動悸、全身倦怠感、腹痛、食欲不振などを出現させます。脾腫によるものが多く、時に無症状であることもあります。こういったケースでは脾腫及び血液検査などで偶然見つかります。脾腫は臍下部に及ぶこともあります。脾腫大及び肝腫大は多くが髄外造血に起因します。その他、脾臓に位置する左季肋部痛、盗汗、体重減少、出血斑なども見られます。
原因
骨髄組織に関して異型性を有する巨核球の過形成を随伴させ、膠原線維の増生に起因する造血巣の縮小を示します。また脾腫を随伴させる髄外造血も示します。特発性骨髄線維症(とくはつせいこつずいせんいしょう)は女性より男性に多く、老齢者に多く見られます。
治療法
現段階で根治させる可能性があるのは造血幹細胞移植となります。確立しているわけではありませんが、治癒した報告例も見られます。軽症或は特に症状を示さないケースでは経過観察となります。また、赤血球輸血や副腎皮質ホルモン薬、蛋白同化ホルモンなどは貧血症状に用いられます。肝腫大や脾腫大、血小板増多、白血球増多、腫瘍量増加などに対しては、インターフェロンやヒドロキシウレアなどを用いた化学療法が適用されます。更に門脈圧亢進症及び汎血球減少に対しては摘脾に効果があるとされます。明らかな脾腫に対しては脾照射が行われます。