再生不良性貧血

症状

疲労感や歯ぐきの出血傾向、鼻血、頭痛、息切れ、動悸、眩暈、立ちくらみなどを呈し、そして顔色も悪くなります。軽い衝撃でもあざを発生させやすくなります。また顆粒球数の低下に伴って感染症を招き、熱の上昇を見ることもあります。その他、消化管出血及び血尿、紫斑などを出現させることもあります。

原因

造血低下から赤血球のみならず、血小板及び白血球数も低下します。あまり見られない病気の一つですが、血小板数の低下から出血傾向を示したり、白血球数低下から感染症に対する耐性が弱化します。このため、脳出血や肺炎など非常に危険な状況を招きやすくなります。再生不良性貧血(さいせいふりょうせいひんけつ)の原因はその多くが不明とされていますが、抗癌薬や放射線、X線などが原因になることもあります。

治療法

高度であれば免疫抑制療法及び骨髄移植が実施されることもあります。免疫抑制療法では、抗胸腺細胞グロブリン及びシクロスポリンなどの投与が行われ、ドナーが見つからないケースや骨髄移植不能とされる五十歳以上の方が該当します。骨髄移植は五十歳未満の患者に適用され、成功すると長期間の生存が可能です。同胞ドナーが見つかったケースでは直ぐに実施されます。中等度未満の症状では通常、副腎皮質ホルモン薬やタンパク同化ホルモンが利用されます。その他、血小板数低下に起因する出血や貧血傾向に対して成分輸血が行われることもあります。また白血球数低下に由来する感染症には抗生物質の他、顆粒球コロニー刺激因子が利用されることもあります。