ホジキン病

症状

リンパ節腫脹が非常に多く見られ、進行性で連なり続きます。前縦隔に発生した腫瘤は肥大化すると上大静脈症候群を招き、悪化すると肝腫及び脾腫を示す例が多いとされます。若年成人に見られ、腫瘤圧迫から上大静脈の還流に支障をきたし、これによって上半身において顕著な腫脹を引き起こします。病期進行のケースでは、熱の上昇や体重減少、盗汗などを示します。その他、疼痛がアルコール摂取に起因して生じたり、皮膚掻痒感を随伴させることもあります。ただし掻痒感に関しては皮膚病変を見ません。近年、本疾患の治療成績は向上し、これによって心肺機能障害や生殖機能障害といった晩期副作用や続発性悪性腫瘍の新生が問題視されています。尚、「ほじきんびょう」の検査では血小板及び白血球など末梢血において増加が認められます。白血球は特に単球及び好中球にて顕著ですが、まれに好酸球増加を随伴させるケースがあります。またリンパ球数の低下や貧血は進行病期にて示されます。

原因

リンパ球を主軸とする炎症細胞浸潤が後ろにあり、巨細胞が僅かに散らばっている性質を持つ組織病変をホジキン病と言います。H細胞とRS細胞はこの巨細胞のことを言い、前者は核小体が大きく好酸性であり、且つ単核細胞も大きく広範囲の細胞質を有します。後者はこういった核を複数有する細胞を言います。

治療法

多剤併用化学療法は進行期において適用されます。放射線療法は限局期において適用されます。ただし、見通しを悪化させる原因のある限局期のケースでは化学療法を合わせて実施します。