真性赤血球増加症

症状

出現すると、倦怠感や呼吸困難、頭痛、寝汗、筋力低下それに伴うふらつきなどを示します。また視覚的症状を示すこともあり、視界が歪んで見えたり、閃光を認めることもあります。通常、数年に渡って特に症状を示さないとされます。その他、少ないケースで骨痛を認めたり、手足の熱感、顔面紅潮などが生じることもあります。尚、本疾患は原発性赤血球増加症とも言います。

原因

赤血球が異常に生産される疾患であり、これは骨髄内における造血細胞の障害から引き起こされます。真性赤血球増加症(しんせいせっけっきゅうぞうかしょう)によって赤血球が増えると、粘着度が高まり、これによって血管内、特に細くなっている血管を血液が通りにくくなってしまいます。詳細な原因はハッキリ解明されておらず、本疾患は男性の方が女性より多く見られます。若年層にはほとんど見られず、大抵高齢者に認められます。

治療法

瀉血が行われます。その際、血小板及び赤血球産生を抑制するヒドロキシ尿素など化学療法薬が適用されます。これは瀉血によって血小板数増加をきたすためです。また種大を引き起こした脾臓や肝臓を元に戻す働きはありません。更にヒドロキシ尿素は長期間の利用で白血病へ移行する恐れがあります。このため、他の薬剤がケースによって適用されることがあります。本疾患は、症状が出現した場合、放置すると最終的には数年で死亡します。治療を実施すると十数年の生存が可能です。真性赤血球増加症は治療しても治癒するには至りませんので、病気の制御が治療の目的となります。これによって合併症を生じる可能性を低減させます。