症状
腹部腫瘤が触れて見つかるケースが多いため、無症状の場合が多いとされます。症状が出現した場合、肝腫大、嘔吐、悪心、腹部膨満感、腹痛、下痢、発熱といったものになります。上皮性肝悪性腫瘍(じょうひせいかんあくせいしゅよう)は各画像から診断されますが、大半において尿中シスタチオニン、血清AFPの上昇が見られます。AFP値を調べる際にはレクチン分画が役立つとされていて、これは生後一定期間AFPの上昇が生理性に起因して認められるためです。
原因
肝硬変を認めない肝臓において生じる肝癌で、発症率に男女差はなく、四歳以下の症例が多くなっています。未分化型、低分化型、高分化型に分けられており、高分化型では胎児期における肝細胞に似た細胞から腫瘍細胞は構成されています。また腫瘍が見つかった際のその直径は多くが十センチ以上となっています。尚、本疾患は肝芽腫とも呼ばれます。
治療法
極力切除術による治療方法が採用されます。また放射線療法及び化学療法が併用されます。切除術を行わないケースでは予後不良となりますが、切除術を実施した場合、比較的良好とされます。上皮性肝悪性腫瘍では肝硬変を見ないため肝機能が特に問題になることはありません。