ラテックス凝集反応/RAテスト

異物である細菌などが人間の体の中に入り込むと、これに応戦するため、抗体が作られます。この異物はいわゆる抗原のことで、抗体が生成されて体を防御する作用を免疫と言います。その際、体を構成している物質に対して抗体が生成されることはありませんが、免疫機構の異常から抗体が発生して自身の体を攻撃してしまう場合があります。これが自己免疫疾患と言われているもので、そのうち良く見られるのが膠原病と言われている病気です。関節リウマチは膠原病の中で非常によく見られる疾患であり、RAテストによって診断されます。別名ではラテックス凝集反応とも呼ばれており、血清中に存在するリウマトイド因子の存在を確認します。この物質は、血清蛋白であるγ-グロブリンから出てくるもので、テストではこれを含有する試薬を用います。凝集反応を引き起こすかどうかを、この試薬を血清に混入して検査します。

正常とされるのは陰性ですが、異常のケースでは強陽性、陽性、弱陽性といった具合に分類されます。お年寄りなどでは、健康であっても少ないケースで陽性を出現させることがあります。関節リウマチ患者に対してRAテストを行うと、大半は陽性を現しますが、希に陰性を示すことがあります。また、肝硬変やウイルス性疾患、心筋梗塞、肝炎、癌といったものでも陽性を示すことがあるため、診断の確定は他の検査と併用して総合的に下されます。

陽性の場合、肝臓病も視野に入れながら膠原病に対する詳細な検査を加えて行います。その際、CRPや血小板抗体、赤沈、抗甲状腺抗体なども実施されています。