クレアチニン・クリアランス/CCR

腎臓の機能を調べる検査の一種で、一定時間蓄積させた尿内に含有されるクレアチニン量を測定し、一分間でどれだけの血漿が、腎臓で濾過されているのかを検査します。クリアランスは血中の不要な物質を糸球体が濾過して尿内に混ぜて排出させる働きのことを言います。腎臓の機能はその大半の濾過処理能力が落ちないと、血清尿素窒素やクレアチニンの数値に変化が見られません。このため、より正確に糸球体の働きを把握することができるクレアチニン・クリアランス(CCR)の検査が実施されます。当該検査の測定方法には短時間法と二十四時間法があります。前者は尿を採取して、30分後に採血し、その後再び30分経過してから尿を採ります。その際、より信頼性の高い数値を得るためには、尿を全て出してしまうことが重要です。後者は、朝の排尿分は廃棄し、その後に排尿される分は全て蓄積していきます。採尿の終了時、採血を空腹時に行います。この場合、通常の排便から生じる排尿分も蓄積させます。これは当該検査に尿量が大きく関係するためです。

低値では腎硬化症、糸球体腎炎、心不全、糖尿病性腎症が疑われます。高値では妊娠、末端肥大症、初期段階の糖尿病などが疑われます。この数値は腎機能の指標でもあるため、低いと腎臓の働きが落ちていることを意味します。中年以降、およそ一割程度の機能が十年ごとに低下すると指摘されており、当該数値が低すぎるのは良くありません。

異常と判定された場合、腎臓へ負荷をかけてしまうことを避けるようにします。また尿毒症を発生させないように気をつけ、病状を悪くしないようにします。その他、食事療法や適度な運動も重要です。