CRP/C反応性蛋白

肺炎球菌が有するC多糖体に起因する肺炎患者の血清内に見られる蛋白質の一種です。かつてはこの蛋白質が肺炎独特のものと推測されていましたが、現在、組織を壊したり、炎症を招く疾患全てにおいて増加を示す蛋白質であることが確認されています。そのため、CRP値が陽性であっても、何の病気なのかを確定することはできません。ただ、当該検査は疾患がどれぐらい重くて、どのくらい悪化しているのか、その経過や予後を見通す上では重要な手がかりとなります。組織破壊や炎症が生じるとCRPが血清中に増加しますが、C反応性蛋白との別名はもともと肺炎球菌が有するC多糖体に由来して名づけられた名称です。

定量法と定性法があり、前者は沈殿物がおよそ0.3から0.4mg/dl以下で、基準値とされます。この数値が上昇するほど、炎症も酷くなっていることを示します。一般には、この定量法がよく行われています。異常値で高値を示す場合、細菌感染症、胆石症、心筋梗塞、悪性腫瘍、敗血症、そしてリウマチ熱や関節リウマチといった膠原病などが疑われます。

異常値と判定された場合、X線検査や血液検査などいくつかの検査を併用して、より詳細な病態を確認し、それを総合して診断することになります。また、隠れて確認しにくい感染症が推測されたり、炎症性の病気が治りかける時期などは状況によって何度も検査が行われることもあります。基本的に確定診断から効果のある治療が行われることで治癒方向に向かい、当該検査の値も低くなっていきます。