骨シンチグラフィー

放射性同位元素を投与して、その際体の中から放たれる放射線を捉えて画像処理する検査がシンチグラフィーです。この検査を骨に対して実施するのが骨シンチグラフィーと呼ばれるものです。RIとは放射線同位元素のことであり、検査で使われるのは非常に半減期の短いもので、人間の体の中に取り入れられても特別な健康被害を生じません。一度撮影を行うだけで、体の全ての骨画像を取り出すことが可能です。検査では最初に放射性同位元素を静注によって投与します。その後、およそ二時間たってから撮影することになります。テクネチウムなどが放射性同位元素として多用されています。撮影は専用の室内で実施されますが、これは放射性物質を扱うためです。防護設備を要しますが、被爆の程度はX線に比較するとほぼないと言われています。検査は外来で十分であり、入院する必要性はありません。また、約数分で終了し、痛みを伴うこともありません。その他、検査の際には専用着を使うこともあり、金属製のアクセサリーなどは前もって取り外しておきます。

異常が認められた場合、炎症性疾患や骨折、悪性腫瘍などが疑われます。これらの部位は画像として捉えることができるため、その範囲も確認できます。このため、骨へ転移した悪性腫瘍の発見にも役立ちます。しかし、病変部の位置が明確になっているケースでは、MRIの方が適しています。その方が詳細な診断を下すことができます。