自覚症状である痛みや腫れ、熱の上昇などを感染から生じますが、通常、炎症反応や白血球数などを調べることで診断を下せます。ただ、原因菌を特定しないと、根本的に治療を行えない疾患があるため、一般細菌検査(いっぱんさいきんけんさ)が行われます。微生物である細菌やウイルス、リケッチアなどは、人間の体に害を及ぼすことが多く、特に感染症の大半は細菌によるものだと言われています。検体は、血液、尿、胆汁、胃液、髄液、喀痰、便で、症状によってどの検体を利用するのかは異なります。陽性が出た場合、血液ではチフス性疾患、敗血症、感染性心内膜症などが疑われ、尿ではチフス、膀胱炎、ワイル病、腎盂腎炎などが考えられます。胆汁ではチフスや胆嚢感染症、胆道感染症などが推測されます。胃液では、肺結核が疑われますが、この場合、喀痰が陰性を示すことがあります。髄液では髄膜炎が予測されます。喀痰では肺結核の他、気管支炎や肺炎などが考えられます。便ではコレラや赤痢、腸炎ビブリオ、サルモネラ菌などが疑われます。尚、検体を採取する際、血液は静脈から注射器を用いて行います。尿や喀痰、便は、排泄されたものをそのまま採取し、胆汁や胃液は細い管を口から挿入して採取します。髄液は、針を腰椎から脊髄腔内に差し込んで採取します。
当該検査によって病原菌が特定されると、抗生物質が投与されます。今日では、この抗生物質もほとんどの細菌をカバーしているため、治療の上で懸念される点はありません。