神経超音波

経頭蓋ドップラー法と頸部血管超音波法があります。前者は、血栓といった小さな異常を見つけるのに有用で、超音波発信器を頭部にあてます。主に脳内の血管やその血流を検査するのに適用されます。後者も超音波発信器を頸部に当てて調べるものです。この検査は動脈硬化の進行具合を確認するために用いられるケースが多いとされます。脳から心臓へつながる道筋と心臓から脳へ行く道筋が頸部となりますが、いわばこの区間を巡る血液の通り道となります。これらの血管が狭窄していたり、血栓が血中に流れていたりすると脳若しくは心臓の血管を閉塞するリスクが出てきます。いずれの神経超音波検査も凡そ数十分ぐらいで完了しますが、その際安静を要します。プローブは超音波発信器のことで、これを頸部若しくは側頭部にあてます。尚、当該検査は直進性が強く、特定方向に放射される超音波の特徴を利用した検査で、画像処理します。これによって血管そのものを調べたり、その血流を確認したりすることが可能です。

異常が出た場合、心筋梗塞や動脈硬化症、脳血管閉塞、脳血管狭窄などが考えられます。それぞれの症状に対応して治療方針が決められますが、ケースによっては詳細に調べるため、血管造影などの検査が実施されることもあります。また異常とは、塞栓を招く血栓が見つかったり、血管狭窄が脳や頚動脈に生じている場合を言います。