RIとCTの良い部分を融合したものがSPECTであり、通常のX線CTでは見つけるのが困難な脳血管における血流障害を診断するのに有用です。RIは放射性同位元素のことであり、これを体内に投与します。その際、放射線が体内から放出されますが、これを受診してコンピュータを使って画像化します。一方CTは、断面画像を得られるものであり、臓器や器官が対象となります。当該検査はこの二つを併用したものであり、スペクト或いは単光子放射線断層撮影若しくはシングルフォトンエミッションCTと呼ばれます。スペクトは脳血流シンチグラフィーとして使われる傾向にあり、脳の断面における血流状態が確認できます。癲癇、一過性脳虚血発作、アルツハイマー、そして初期段階の脳梗塞といった脳血管障害が診断でき、血流が認められない虚血領域が分かります。
PETもRI検査とX線検査を併用したものであり、スペクトとは用いられるRIが異なります。SPECTではガンマ線を出すRIが使われ、PETでは半減期が短期であるポジトロン線を出すRIが用いられます。ペットは放射性同位元素を作るのに高い金額を要する欠点があり、一般にはあまり行われません。ただ、生理機能異常を酸素消費量やアミノ酸代謝、ブドウ糖代謝といったものを調べて見つけることが可能です。また非常に小さな腫瘍を発見したり、脳に関わる病態を明らかにするのに役立ちます。尚、別名では陽電子放射断層撮影或いはポジトロンエミッショントモグラフィーとも言われています。