出血時間

血管壁及び血小板が正常であるかどうかを確認するもので、肌から出血してそれが自然に止血されるまでどれぐらいの時間を要するのかを調べる検査が出血時間(しゅっけつじかん)です。デューク法は針を耳たぶに刺して、微量の血を出させ、そこに紙を30秒おきに当てるものです。紙に血液痕が付着しますが、その血が止血されるのに要する時間を測定します。通常なら三分程度が正常とされる範囲内であり、十分以内であれば軽い延長と見なされます。また、十分後の出血痕が最初より半分近く大きさが縮小していれば中等度の延長とみなされ、同程度の場合は高度の延長と判断されます。基本的には三分三十秒過ぎても出血が見られて、それが止まらないケースは異常と看做されます。

異常値となった場合、血小板の減少、その機能異常、毛細血管の異常などが原因として疑われます。血小板の減少は、血管内血液凝固症、全身性エリテマトーデス、特発性若しくは二次性血小板減少性紫斑病、造血障害、薬物に起因する血小板破壊などがその原因としてあげられます。また、造血障害は癌転移や放射線、白血病、薬物などによって引き起こされます。血小板機能異常は、尿毒症や骨髄腫、先天性疾患である血小板無力症、フォンウィレブランド病などが原因として考えられます。毛細血管の異常では、壊血病などが考えられ、ビタミンC不足が原因となります。

異常と判断された場合、活性化部分トロンボプラスチン時間やプロトロンビン時間、血小板数といった別の検査結果も合わせて確定診断の材料となります。尚、血小板減少由来のものは消化管出血及び脳出血のリスクが高いと言われています。そのため、輸血によって血小板を補給することもあります。