胆管胆嚢造影

腕の関節の内側から静脈へヨード系造影剤を注入して検査します。その際、注射若しくは点滴によって行われますが、造影剤が胆管へ胆汁と一緒に出てからX線撮影を実施します。これを静脈性胆管造影法(じょうみゃくせいたんかんぞうえいほう)と言います。一方、内視鏡的逆行性胆管膵管造影法(ないしきょうてきぎゃっこうせいたんかんすいかんぞうえいほう)と呼ばれる検査もありますが、合併症である急性膵炎を招く恐れがあるケースでは適用されません。こちらは造影剤を胆管と膵管へそれぞれ注入してX線撮影するもので、カテーテルを用います。まず、内視鏡の細い管を膵臓及び胆管の入り口部である十二指腸乳頭部まで入れます。その後、胆管と膵管に造影剤を注入します。

胆嚢は胆汁を蓄積する臓器であり、胆管は腸へ胆汁を流し込むパイプのことを言います。胆管胆嚢造影検査(たんかんたんのうけんさ)を行う前には、造影剤のアレルギー反応を調べます。これは不整脈や緑内障、前立腺肥大といった疾患を持っている場合、副作用を発現させることがあるためです。カテーテルを用いる場合、食事は前日から避けます。

診断は超音波検査やCT検査も実施されるため、これらと共に検査結果が知らされます。一週間程度で分かりますが、異常と判断された場合、胆嚢癌やポリープ、胆管癌、総胆管結石症、胆嚢結石症、胆管狭窄症などの疾患が考えられます。