超音波内視鏡

三万本近いグラスファイバーから作られており、柔軟性があって細い構造をした内視鏡です。超音波は、その先っぽから発信されており、これを使って内側の消化管を観察します。今日では聴診器のそれと同様に広く普及し、用いられています。超音波は内部が空洞になっている消化管などで不便を生じます。これは鮮明に捉えることができないためで、その問題を解決するために内視鏡と組み合わせる方法が考案されました。これを超音波内視鏡(ちょうおんぱないしきょう)と言います。体へ悪影響を及ぼさず、しかも痛みを生じない上に優れた診断能力を持っています。これを用いることによって、病変部により近づいて観察することが可能となりました。

検査範囲は消化管で内視鏡が届く場所であり、これには胃や十二指腸、膵臓、胆道、大腸が該当します。また、これらの周りの臓器をも観察することが可能です。更に通常の内視鏡では粘膜も表層部分しか調べることができませんが、当該検査では粘膜の下の層まで超音波で確認できます。このため、癌の深さや転移といったものも検査することができます。ただし、検査前には絶食する必要があり、飲み物も禁忌となります。アレルギーを持っていたり、不調が認められる場合、降圧薬などを用いているケースでは前もって申し出ておく必要があります。異常が出た場合、炎症や潰瘍の他、癌などが疑われます。対象となる部位は胃や十二指腸、膵臓、胆道、大腸となります。